「DTI SIM」は、株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)が運営するモバイル通信サービスです。
三菱電機の傘下から始まり、東京電力の子会社の東京通信ネットワークの子会社になり、さらに東京電力の子会社を経て、現在はフリービットの完全子会社です。
紆余曲折しながらも経営が継続しているMVNOということになります。携帯電話事業はそう簡単には消滅しないという事例にもなっていると思います。
肝心の料金ですが、1GBと3GBで最安値になっています。サービス面では、通話定額の「でんわかけ放題」があります。
DTI SIMのメリットをまとめてみると以下のようになります。
- 月額料金がほとんど最安値
- 通話定額が最安値で利用できる
- データ無制限がある
- 通信速度が現状では速い方
- 通信制限が比較的緩い
- MNPの即日切り替えに対応している
ネットも電話も安く使いたい人にお勧めの格安スマホです。
目次
基本情報
最安プラン | 600円(データSIM) |
---|---|
3GBプラン | 1,490円(通話SIM) |
回線 | ドコモ |
ターボ機能 | – |
データ繰り越し | あり |
格安通話 | でんわかけ放題(780円) |
シェアSIM | – |
解約手数料 | 通話SIM(12ヶ月間9,800円) |
支払い方法 | クレジットカード |
3GBの料金は業界最安値です。
DTI SIMは、ドコモの回線を利用しています。FOMAプラスエリアやLTEのプラチナバンドにも対応しているため、エリアも広く繋がりやすさもバッチリです。
以前はなかったデータ繰り越しにも対応しているので、通信容量が残っても無駄になりにくいです。ただしターボ機能は未だ実装されていません。
通話定額の「でんわかけ放題」があります。電話の利用をそれなりに考えている人は最有力候補に上がると思います。
音声通話SIMだけ12ヶ月間の契約期間があり、途中解約すると9,800円の解約金を請求されます。ただし、12ヶ月を過ぎると契約期間の更新は無く、いつ解約しても違約金は必要ありません。
また、25日までに解約すると当月解約になりますが、26日以降だと翌月末が解約日になり、当然ながら月額料金を取られます。
SIMカードの返却に関しては、解約の翌々月25日までに返却しないと、紛失手数料3,000円(税抜)を請求される場合があるので、速やかに返却した方が良いでしょう。
料金・サービス内容の詳細
各種料金表
データSIM | 音声通話SIM | 通信速度 | ||
---|---|---|---|---|
SMSなし | SMSあり | |||
1GB | 600円 | 750円 | 1,200円 | 下り最大 225Mbps 上り最大 50Mbps |
3GB | 840円 | 990円 | 1,490円 | |
5GB | 1,220円 | 1,370円 | 1,920円 | |
10GB | 2,100円 | 2,250円 | 2,800円 | |
15GB | 3,600円 | 3,750円 | 4,300円 | |
20GB | 4,850円 | 5,100円 | 5,500円 | |
データ無制限 | 2,200円 | 2,350円 | 2,900円 |
容量 | 料金 | サービス内容 | |
---|---|---|---|
DTI見放題SIM | 7GB | 2,430円 | YouTubeとTwitter見放題 |
DTI見放題SIM・ルーターセット | 7GB | 3,696円 | YouTubeとTwitter見放題 |
※利用開始月の料金は、SIMカードが届いた日から日割りになります。
※3GBのみ、DTI SIM初利用者限定で、データ通信費が半年無料。
容量チャージ | 500MB | 1GB |
---|---|---|
料金 | 380円 | 600円 |
留守番電話 | 300円 |
---|---|
キャッチホン | 200円 |
でんわかけ放題 | 780円 |
事務手数料 | 3,000円 |
---|---|
SIM発行手数料 | 394円 |
SIMカード再発行 SIMカード交換 SIMカード紛失 |
3,000円 |
MNP転出料 | 5,000円 |
※価格は税抜きです。
初期費用は、事務手数料3,000円の他にdocomo SIM発行手数料394円が必要になっています。
留守電話やキャッチホンも一通り揃っています。さらに定額通話「でんわかけ放題」もあるので電話においてはベストな環境を整えているようです。
MNP転出手数料が5,000円というのは、他社の2,000円や3,000円と比べると格段に高いです。DTI SIMは、料金が安い分、乗り換えられないように高く設定しているのでしょう。
プランの解説
「1GB」プランの音声通話SIMと「3GB」の全SIMでDMM mobileを上回ってDTI SIMが最安値になっています。
「1GB」は、動画は少ししか見ない、LIENやメールが中心、家庭や外出先でもWi-Fiを利用できる環境の人なら、最安値で最低限高速通信が使える1GBでも良いと思います。
「3GB」は、統計的にも利用者が最も多く、スマホを長時間使いたい人以外には最適な選択です。迷っている人は取り合える3GBにすると良いでしょう。また、3GBプランは、DTI SIMを初めて利用する人だけですが、半年間無料になるサービスをおこなっています。詳しくは後述します。
「5GB」は惜しくも10円高く2番目の安さです。毎日動画を数十分見ても他の事に利用できるくらいの余裕があります。外出先にWi-Fi環境がない人に向いています。
データ無制限の「ネットつかい放題」は10GBプランから変更されて登場しました。今までの利用者は自動的にデータ無制限プランに移行することになります。DTI SIMの通信制限はあまり厳しくないため、p2pなどで大容量ファイルをダウンロードしまくるような無茶をしなければ、結構無制限に使えると思います。
DTI SIMを初めて利用する人だけデータ通信費が半年無料
期間 | データ半年 お試しプラン |
データSMS半年 お試しプラン |
でんわ定額プラン | |
---|---|---|---|---|
3GB | ~6ヶ月 | 無料 | 無料 | 1,480円 |
7ヶ月~ | 840円 | 990円 | 2,270円 | |
最低契約期間 | なし | なし | 12ヶ月(解約金9,800円) |
※料金は税抜きです。
DTI SIMを初めて利用する人限定で、3GBのデータ通信費が無料になるサービスです。既存のDTI SIMアカウントや同一人物は利用できません。
でんわ定額プランは、通話定額「でんわかけ放題」がセットになったプランです。通話定額代780円と、電話機能代650円だけは支払う事になるので、データ通信費840円が無料になっています。
半年間だけの利用なら、初期費用の3394円(税抜)とユニバーサル料月額3円(2017年7月より)の費用で済みます。
キャンペーンではなく通常サービスになっています。今後の変更はあるかもしれませんが、DIT SIMの利用が初めての人は、いつでもトータル5,040円(税抜)得できます。
通信制限
DTI SIMの通信制限は緩い方です。
ネット使い放題は1日~2日間に、他の利用者と比べて著しくデータ通信量を消費している場合に限り制限され200kbps以下に落とされる場合があります。目安は3GB程度です。
1GB~3GBあたりが目安になっています。3GB以上でも制限されるとは限らないとあるので、どのくらいの制限になるかは通信状況次第で、今後利用者の増加でもどうなるか分かりません。
また制限された場合でも翌日になると解除されます。
1GB、3GB、5GBプランには3日間の使用が規定値を超えた場合、通信制限で200kbps以下に落とされる場合があります。
- 1GBは、700MBを超えた場合
- 3GBは、2GBを超えた場合
- 5GBは、3GBを超えた場合
2日間で規定値の7割を超えると、メールアラートが送信されます。規制に入った場合もメールアラートが送信されます。
データ繰り越しについて
月の余った通信容量を翌月に繰り越して使えるシステムです。
月末に通信容量が余っていても無理やり消費する必要はありません。翌月に繰り越せば、いつもより多くの高速データ通信が可能になります。
でんわかけ放題
楽天モバイルに次いで登場した通話定額「でんわかけ放題」です。
1回の通話時間が5分以内に限られますが、回数無制限で電話をかけられます。
DTI SIMの音声通話SIM契約者限定で、月額料金は780円(税抜)です。
1GBプランとの組み合わせなら、1,980円(税抜)で通話定額込みの高速通信が使えることになります。
DIM SIMのでんわかけ放題は、中継方式(プレフィックス方式)ではなく、通常と全く同じ電話回線を使った携帯電話になっています。プレフィックス番号を外さないと、緊急電話やフリーダイヤルなどにかからないといったことはありません。
NTTドコモのカケホーダイライトとほぼ同じ(家族間通話無料はない)なのに半額以下というのは、電話回線の卸値と平均的な通話時間・通話回数から導き出せるMVNOだからこそ出来る料金でしょう。
不通話期間が短い即日MNPに対応
従来のMNPだと事業者が切り替え作業を行なうため、SIMカードが届くまで電話が使えなくなっていました。
しかしDTI SIMでは、即日MNPに対応しているので不通話期間が2時間程度ですみます。
MNPの方法ですが、
- 現在契約中の会社からMNP予約番号を取得します。手数料が3,000円程必要なります。
- 次にDTI SIMの公式サイトで契約手続きをします。
- SIMカードが自宅に届いたら、MyDTIにログインして開通依頼の手続きをします。
- およそ2時間後、DTIから開通完了のメールが届いたら、SIMカードを端末にセットして、初期設定を済ませたら終了です。
MNP予約番号は、取得日から4日以内に契約する必要があります。
SIMカードは、本人限定受取郵便で発送されるため、まず通知書が届いてから、自宅受け取りの場合は受け取り日時を連絡、郵便局受け取りの場合は記載されている郵便局に直接取りに行きます。受け取る際は身分証が必要だから忘れずに。
開通手続きが出来るのは、年末年始を除く10:00~17:00の間だけですが、開通日時は2日以内なら予約指定できるので、前日の夜や朝の通学出勤前に済ませることができます。
DTI SIMの初月の料金は、SIMカード到着日が利用開始日となり、当月の料金は日割りになります。
スマイルモールでちょっぴりお得
DTI SIMを申し込む時に必ず加入しないといけないのが「スマイルモール」です。
スマイルモールは、フリービットグループのフォーイットが運営するポイントサイトです。
ポイントサイトというのは、アンケートや資料請求、買い物、アプリのダウンロードなどをするとポイントが貰え、ある程度貯まると現金やギフト券などに変える事が出来るサービスです。げん玉が有名ですね。
スマイルモールでも、1ポイント=1円に換算され現金やギフトカードと交換できます。
DTI SIMを申し込んで、1ヶ月以内にスマイルモールのショップを利用すると、500ポイントが貰えます。
貰えるギフトカードは、Amazonギフト券です。
振り込み可能な銀行口座は以下のようになっています。
- 楽天銀行
- ジャパンネット銀行
- みずほ銀行
- ゆうちょ銀行
- 三菱東京UFJ銀行
- 三井住友銀行
- 三井住友信託銀行
- 住信SBIネット銀行
- りそな銀行
- 新生銀行
500円貰うのにショップを利用する必要があります。欲しいものがあるなら良いですが、ない人は無駄にお金を使わずに無料会員登録でも良いのではないでしょうか。
レンタルオプションでiPhoneが使える
DTI SIMでは端末の販売はしていませんが、代わりに「レンタルオプション」でスマホをレンタルできます。
現在、選択できるのは、iPhone 6sの16GBモデル、カラーはスペースグレーのみです。
レンタル期間は1年間で、事務手数料2,000円と月額料金が3,600円になります。さらに音声プランに入ることが条件です。
1年契約となり、途中解約には音声プランとは別の違約金が発生します。
1ヵ月目解約で39,600円、2ヶ月目が36,000円という風に1ヵ月経過ごとに3,600円づつ減っていき12ヶ月目で違約金なしになります。
1ヵ月目の月額料金を入れると最大43,200円になるため、要するに1年分のレンタル代は必ず回収するということになるようです。
この他にも紛失や故障でお金を取られます。
失くした場合は、紛失手数料として43,200円が必要。
端末修理費用として、傷など程度が軽い場合13,000円、画面割れや電源不良など重度な場合43,200円取られます。
また1年後の契約更新期間に3つの選択が可能です。
- 新しい端末と交換してレンタルを継続
- 買い取り料金を支払って、端末を自分の物にする
- このままもう1年レンタルを継続。この場合、2年経過で自分の物になる
2年間に支払う総額は、88,400円(税抜)です。
アップルストアなら78,800円(税抜)で購入できるため、2年使うつもりなら割高で、しかも中古かもしれない上に壊したら弁償させられます。
DTIのフォローをすると、実はレンタルオプションを開始してすぐにアップルストアの価格改定がおこなわれために割高になってしまったのです。
どうしてもiPhoneが欲しいなら、アップルストアでiPhone 6sかiPhone SEでも買った方が良いのではないでしょうか。
1年だけ使ってみたい人なら、5万円程度で済みますが、それでもiPhone SEが買える価格ですからね。
1年後の機種変更で最新機種があれば、毎年買い換える人なら多少はお得?
ここまで詳しく説明してなんですが、現状では利用しない方が無難なサービスです。今後、リフレッシュ品の再利用などで大幅な値下げを期待したいです。
DTI SIMの評価
DTI SIMは、1GBの音声通話SIMと3GBの安さが際立っています。
現在まで利用者が少ないおかげなのか、通信速度は比較的速く安定しているようです。ただし半年無料キャンペーンなどをおこなっているので今後は分かりません。
現時点では、通話定額もあり、ネットも電話も最も安く利用できるMVNOになっています。
「レンタルオプション」は毎年最新のiPhoneが使いたい人なら、お得かもしれないです。
申込ページの解説がやたら長くて健康食品か情報系サイトみたいな怪しさが面白いです。