「データ繰り越し」があれば、スマホの余ったデータ容量も有効に利用できる!

格安スマホの予備知識

データ容量が足らなくて困る一方で、余って無理やり月末に使い切る事もあります。

何の話かというと、スマホで利用できる通信容量の事ですが、残量が無くなると高速通信が出来なくなり、翌月になるまで低速通信が続きます。

低速だと、キャリアは128kbps、MVNOは200kbps以下になり、動画はもちろんブログの閲覧も重くなるためスマホを使う度に軽くストレスが溜まります。

そうならないために普段から動画を見過ぎないとか、Wi-Fiに繋いでからスマホを使うとか気を付けていると、今度は逆にデータ容量が余るんですね。

余った分は割り引いてくれると有り難いんですが、そんな都合の良いサービスはどこもやっていません。もちろんドコモもやってませんw

割り引かない代わりに、余ったデータ容量を繰り越せるサービスがあります。パケット繰り越しとか、データ繰り越しとかいうものですが、どのような機能なのでしょうか。

データ繰り越しとは何?

データ繰り越しの例

余ったデータ容量を翌月に上乗せして使えるシステムが「データ繰り越し」です。特に設定や登録をする必要はなく自動で適用され、手数料の類もなく無料です。

例えば、3GBプランを利用して2GBしか使わなかった場合、余った1GBは翌月に上乗せされて、4GBのデータ容量を使えるようになります。

繰り越した1GBの有効期限は、基本的には1ヶ月で、2ヵ月後の翌々月までは持ち越せないため、使い切らなかった場合は消滅します。

データ容量を消費する優先順位は、繰り越し分 > 当月分の順になっています。1GBを使い切らないという事は、必然的に当月分の3GBは使ってない事になり、翌月には3GBだけ繰り越されて6GB使える事になります。

追加パックや追加チャージで購入したデータ容量だと、有効期限は3ヶ月と長くなっている場合が多いです。追加データ容量の消費される優先順位は、会社によって違うので後ほど説明します。

データ繰り越しがある会社なら、高速通信をオフに出来る「ターボ機能」や、データ容量を消費しないWi-Fiを使って節約して余っても、残量を無理やり月末に使い切る必要はなくなりますね。

データ繰り越しに対応しているMVNO

残念ながら全てのMVNOがデータ繰り越しに対応している訳ではありません。

当サイトで紹介しているMVNOの中でデータ繰り越しに対応している会社を紹介するので、契約の際の参考にしてください。

楽天モバイル

当然ですが、高速通信が使えない常時200kbpsのベーシックプランだとデータ繰り越しはありません。対応しているのは、3.1GB、5GB、10GBの3つのプランです。

楽天モバイルには、10GBの大容量プランがあり、また高速通信をオフに出来るターボ機能もあるため、データ容量を余らせる可能性があるので、データ繰り越しは有効なサービスになります。

楽天モバイルの詳細情報ページ

UQ mobile

データ繰り越しに対応しているのは、3GBとぴったりプランです。データ容量が決まっていないデータ無制限プランでは対応していません。

容量を消費する優先順位は、データ繰り越し分 > 当月の基本容量分 > 追加データ容量分になります。

UQ mobileの詳細情報ページ

mineo(マイネオ)

500MB、1GB、3GB、5GB、10GBの全ての高速通信プランでデータ繰り越しに対応しています。

mineoには、ギフトやフリータンクといって、他者からデータ容量を分けて貰える機能があります。ユーザー同士でデータ容量を有効に使える面白機能ですが、消費される優先順位に注意が必要です。

容量を消費する優先順位は、パケットチャージ・ギフト分 > データ繰り越し分 > 当月の基本容量分になります。

パケットチャージの有効期限は翌月までとなっているので、優先的に消費されるようです。

mienoは、パケットシェア、パケットギフト、フリータンク、チップと無料でデータ容量を追加できるサービスが豊富なので、当月の基本容量が余りがちになりやすいので、データ繰り越しは有効な手段になります。

mineoの詳細情報ページ

BIGLOBE SIM

高速データ通信1GB、3GB、6GB、12GB全てのプランでデータ繰り越しが可能です。

データ容量を消費する優先順位は、データ繰り越し分 > 当月の基本容量分 > 追加データ容量になります。

データ繰り越し分から消費されるので、きっちり無駄なく使い切ることが出来るでしょう。

BIGLOBE SIMの詳細情報ページ

DMM mobile

DMM mobileには、ターボ機能だけでなく、低速通信でも初速だけ高速になるバースト転送があるので、データ容量を余らせる可能性が高くなると思います。

当然ですが、低速通信しか使えないライトプランにはデータ繰り越しはありません。

データ容量を消費する優先順位に、追加チャージが絡むと月によって順序が変わります。追加チャージ分は有効期限が3ヶ月ある事を考慮して、以下のような順番になっています。

データ繰り越し分 > 当月の基本容量分 > 追加チャージ分(1ヶ月目と2ヶ月目)

データ繰り越し分 > 追加データ容量(3ヶ月目) > 当月の基本容量分

有効期限が切れる前に使いきれるような配慮がされているようですね。

DMM mobileの詳細情報ページ

OCN モバイル ONE

OCN モバイル ONEには一般的な月次プラン以外に、1日ごとにデータ容量の上限が決められた日次プランがあります。

高速通信が使える3GB、5GB、10GBの月次プランにはデータ繰り越しがあり、有効期限は翌月末です。

15GBプランは500kbpsの低速になっているためかデータ繰り越しに対応していません。ただし、追加オプションで高速通信を追加した分はデータ繰り越しができます。

1日あたり110MBもしくは170MBの上限が決められた日次プランもデータ繰り越しが出来ますが、有効期限は翌日中になっています。追加データに関しては、当日に限り使い放題になっているので、有効期限も当日中です。

OCN モバイル ONEの詳細情報ページ

IIJmio(アイアイジェイミオ)

高速通信が使える3GB、5GB、10GB全てのプランでデータ繰り越しが可能です。

IIJmioは、ターボ機能だけでなく、バースト転送機能も実装されているので、データを繰り越しされる機会は多いと思います。

IIJmioの詳細情報ページ

NifMo(ニフモ)

1.1GB、3GB、5GB、10GBプラン全てデータ繰り越しに対応しています。

データ容量を追加購入できる「データおかわり」の有効期限は購入した月となっているためか、データ繰り越しには対応していません。

容量を消費する優先順位は、データ繰り越し分 > データおかわり分 > 当月の基本容量分になります。

当月の基本容量を使い切る前に購入することを前提にした順です。普通は使い切ってからか、使い切る寸前くらいに購入すると思うので、順序を意識する必要はないでしょう。

NifMoの詳細情報ページ

DTI SIM

1GB、3GB、5GBの高速通信プランでデータ繰り越しが可能です。データ無制限プランは、容量の上限がないのでデータ繰り越しもありません。

また、データ繰り越しできるのは、毎月の基本通信容量までです。仮にデータ繰り越し分、データ追加分、基本通信容量分の合算で繰り越せなかった分は消滅します。

追加チャージで追加したデータ容量も繰り越せますが、当月の基本通信容量との合算が規定値以内になる分だけです。

例えば、3GBプランの場合で、残容量が2.5GB、追加チャージが1GBだとすると、追加チャージ分は500GBだけ繰り越す事になります。通常は、足らなくなってから追加するはずなので、チャージした容量で使い切らなかった分だけ繰り越しになると思います。

DTI SIMの詳細情報ページ

exciteモバイル(エキサイトモバイル)

段階従量制の最適料金プランでは、データの繰り越しは出来ません。

データ容量固定の定額プランは、データ繰り越しに対応しています。

エキサイトモバイルの詳細情報ページ

データ繰り越しに対応していないMVNO

U-mobile、TONE(トーンモバイル)、b-mobileの3社はデータ繰り越しは未実装です。

まとめ

データ繰り越しに対応していると、余らせたデータ容量が消えて損した気分になることもありません。また翌月は普段より多くの高速通信を利用出来るので快適になるでしょう。

ターボ機能を使ったり、Wi-Fiに繋いでデータ容量を節約できる人は、格安スマホを選ぶ時に、データ繰り越しに対応しているかをチェックポイントに入れてみましょう。