「格安スマホ」に変えても大丈夫?メリットとデメリットについて考えてみる

格安スマホの予備知識

凄く安いから「格安スマホ(格安SIM)」に変えたいけど、落とし穴がありそうだな・・・と思うのも当然だと思います。

確かにデメリットもなく、格安なんてありえません。月額料金が、3分の1以下になるのにサービス内容も使い勝手もキャリアと同じだとNTTは潰れます(笑)

まあNTTが潰れたら、格安スマホも潰れるんですけどね。。。

とは言え、キャリアはキャリアで、無駄に高い月額料金を設定しているので、料金を引き下げる余地はあるんですよ。

格安スマホ」はその辺を切り詰めて、最安値500円という脅威の料金設定を実現している訳です。

何かを選択する時には、まずメリットとデメリットを知っておいた方が良いでしょう。

どんなメリットがあるのかな?

デメリットは許容できる範囲内なのかな?

デメリットが他で補えないなら、選択の余地はないでしょう。

メリットがデメリットを補って余りある程なら選択しても良いかもしれません。

キャリアも「格安スマホ」も良し悪しですが、その辺を調べてみたので解説します。

格安スマホのメリット

月額料金が安い

「格安スマホ」最大のメリットは、やはり月額料金の安さでしょう。

インターネットが使える「データSIM」は、最安値の「DMM mobile」が480円と本当に格安です。

ネットだけで十分なら、この「データSIM」を選択すれば良いです。

データ容量を一般的に消費する人が多い3GBに増やしても、1,140円です。

高速通信を無制限に使えるプランは、「U-mobile」が2,480円と安いので、ネットの固定回線を止めてスマホだけにする人もいます。

電話も使える「音声通話SIM」も、最安値の「DMM mobile」が1,140円です。

電話番号を維持するだけでも、1,200円程度ですむのは助かりますね。

通話し放題とスマホの月割が付いている「Y!mobile(ワイモバイル)」は、2,980円と大手キャリアと比べても半額くらいですみます。

本当に毎月、3,000円~5,000円くらいは節約できそうです。

年間に5万円も節約できると、ミドルクラスのスマホなら、毎年2台も買えます。そんなに買う人はあまりいないですかね(笑)

出費は確実に減らせるので、小遣いも余裕ができて、家計も助かります。

豊富なSIMフリースマホが使える

「SIMフリースマホ」は、携帯会社に制約されないで使えるスマートフォンです。

1万円前半の「acer Liquid Z330」や2万円の「ASUS ZenFone Go」、国産で3万円の「FUJITSU arrows M02」など数万円程度のスマホが豊富にあります。

もちろん10万円前後する「Apple iPhone」や「Google Nexus」もSIMフリー版なら使えます。

数万円のスマホは、ミドルレンジと呼ばれていますが、動画の視聴やwebサイトの閲覧、ゲームの重い3D系以外なら問題なく使えます。なかには、「ASUS ZenFone2」のように3万円台なのに3Dゲームにも強いスマホもあります。

これだけ安いと、壊れても買い換えやすいので、補償に入らなくても良いと思います。

補償だけでも年間に5,000円から1万円くらいかかります。壊れ方によっては、有料になることもあるので、買い換えた方が良いですね。

どうせバッテリーが数年しか持たないので、最新のスマホに買い換えた方が、快適になって楽しいです。

気軽に最新のスマホに買い換えられるのも「格安スマホ」のメリットですね。後生大事にバキバキになったiPhoneを使い続けるのは見っともないです(笑)

でもすぐに壊れるのは嫌なので、念のために保護シートやスマホケースは使った方が良いと思います。

詳しくは「SIMフリースマホを比較」を参考にしてください。

契約期間が短い

大手キャリアには、2年縛りというものがあります。2年間契約で、途中解約すると違約金を払わなければいけなくなります。

定期契約なしもありますが、かなりの割高です。ただでさえ高い月額料金が激高になりまが、一応縛りなしもありますというポーズです。ずるいですね

「格安スマホ」はどうでしょうか?

インターネット専用の「データSIM」には契約期間がありません。電話が使えないので、MNPの必要がないために契約期間で縛る必要がないのでしょう。

契約期間がなく安いので、お試しに利用するには最適です。使い勝手を試した上で、MNP転入すれば間違いないでしょう。

またセカンドスマホ用に利用すると、SIMカードの入れ替えの手間もないので快適です。

「音声通話SIM」には契約期間があります。会社にもよるので、半年から1年になります。

短いだけでなく、キャリアみたいに契約期間が終わっても再更新で、また契約期間が発生ということはありません。最初の半年から1年だけで後は自由です。

最短で半年待てば、違約金なしで他社に移る事ができるので、気軽に契約できます。

ちなみに、「mineo(マイネオ)」には、音声通話SIMでも契約期間がありません。

「お、いいじゃん」と思うかもしれませんが、落とし穴があります。MNP転出する時に違約金相当の手数料を取られます。ずるいと思いますが、電話番号を捨てても良いなら無料で解約できるので短期間だけ電話を使いたい人とかなら。。。

違約金がない「データSIM」、違約金はあるけど、半年か1年程度で以降は縛りなしの「音声通話SIM」。

「格安スマホ」は自由なんですね。

インターネット上で契約できる

「格安スマホ」はインターネットで契約できます。

自宅に居ながらパソコンやスマホを使って、携帯会社の公式サイトで契約の手続きが出来ます。

ネットで契約して、数日後には自宅にSIMカードが届いて、すぐにスマホでネットも電話も使えるようになります。

日中忙しくて携帯ショップに行く暇がない人や、外出したくない人でも、思い立ったらすぐに契約できる訳です。

注意点ですが、「音声通話SIM」の場合は、運転免許証や健康保険証などの身分証明書が必要になります。携帯電話不正利用防止法により不正な契約を防ぐためです。

スキャンするか、写真で撮影してアップロードすればいいので、ネットだけで完結します。

ただし、クレジットカードが必要なのでお忘れなく。(一部の会社は、口座振替やデビットカードに対応しています。)

格安スマホのデメリット

キャリアメールが使えない

キャリアメールとは、「ドコモ・au・ソフトバンク」などのキャリアが提供するメールアドレスです。

「@docomo.ne.jp」、「@ezweb.ne.jp」、「@softbank.ne.jp」などが付いたアドレスです。「Y!mobile(ワイモバイル)」もキャリアなので、「@ymobile.ne.jp」のキャリアメールアドレスを利用できます。

キャリアメールは、携帯会社が提供しているサービスなので、当然ですが解約すると使えなくなります。

「格安スマホ」ではどのようなメールを使えば良いのでしょうか?

携帯会社に依存しない「フリーメール」を利用すれば良いです。代表的なものは、Google社の「Gmail」やヤフージャパンの「Yahoo!メール」です。

スマホだけでなくパソコンからも無料で利用できます。いくつでもアカウントを作れるので、メインのメールアドレス以外にも会員登録用の使い捨てにも使えます。

携帯会社が変わっても同じメールアドレスが使えます。スマホが使えなくなっても、パソコンやタブレットからも使えるので、利便性があがります。

しかし、キャリアメール以外を迷惑メールに設定している人や、一部の金融機関などは、キャリアメールを推奨している事もあるので、フリーメールにもデメリットがあります。

さらに利用するメールサービスが変わるので、メール相手にメールアドレスが変わったことを連絡する必要があります。メールの一斉送信機能を使って変更の旨を伝えると楽ですが、相手によっては、直接か電話などで伝えた方が良いかもしれませんね。

通話し放題プランが限られている

キャリアでは、通話代無料が基本プランになっていますが、ほとんどのMVNOは通話し放題を用意していません。そのため通話代を20円/30秒で払う必要があります。

20円/30秒で電話をかけると、月に2時間(1日4分)で4,800円にもなります。これだけ電話代を払うと「格安スマホ」のメリットがなくなります。。。

家族や友人と長電話を気軽にしたい人やビジネス用だと、定額通話のキャリアが良いかもしれませんね。

しかし今時は、メールやチャットを使って連絡やコミュニケーションをとる人が多いので、電話を使う時間は、月に平均で30分程度だそうです。通話代だと1,200円くらいになります。このくらいだと「格安スマホ」の方が安くすみます。

さらに「楽天でんわ」などの「通話アプリ」を使うと、通話代が半額の10円/30秒になるので600円程度とかなり出費が少なくなります。

「格安スマホ」にも一部ですが、定額通話サービスがあります。

楽天モバイル」の「5分かけ放題オプション」は、月額料金850円を払うと、1回の通話が5分以内なら回数無制限で電話をかける事が出来ます。

BIGLOBE SIM」の「通話パック60」は、月額料金は650円を払うと、1ヵ月の合計が60分以内なら定額で電話をかける事が出来ます。

UQ mobile」の「ぴったりプラン」は、30分だけ通話し放題オプションが含まれています。「たっぷりオプション」で1,000円追加すると、60分に通話時間が増えます。

Y!mobile(ワイモバイル)」は2,980円の月額料金の中に、1回10分以内なら月に300回までの定額通話が含まれています。

定額通話を付けると少し高くなりますが、それでもキャリアよりは安いので、電話代が気になる人は利用しても良いと思います。

詳しくは「格安スマホの通話定額」を参考にしてください。

通信の安定性

MVNOは、キャリアから通信網を借りているので、回線の優先順位は下になります。通信網が混線している時は、キャリアより繋がりにくく、低速通信になる可能性があります。

低速状態は頻繁におこる訳ではなく、MVNOにより混線しやすい時期や時間帯(特に日中)があります。

常に快適な方が良いという人は不安かもしれませが、最近は携帯会社間の競争から品質が向上しつつあり、速度が安定している会社も増えてきました。それでもキャリアの方が安定するのは仕方ありませんが。。。

MVNOのどこが速いか遅いかというのは、時期によって変わるので、余程ていたらくな会社以外なら、気にし過ぎない方が良いと思います。

スマホのネットは、携帯会社の回線でないと使えない訳ではありません。ネットの固定回線があれば、「Wi-Fi」でスマホを繋げば利用できます。

自宅の無線LANのWi-Fiに繋がるようスマホにパスワードなどで設定しておけば、自動的に切り替わるので、安定した速度でネットが出来ます。

街中でもフリーWi-Fiや有料のWi-Fiもあるので、外出先で安定感を望むなら利用するのも良いと思います。

Wi-Fiは、データ容量の節約にもなるので、積極的に利用しましょう。

詳しくは「Wi-Fiで通信容量を節約」を参考にしてください。

iPhoneやXperiaが安く手に入らない

「格安スマホ」は、最新のiPhoneやXperiaを用意していません。スマホの月々割引きサービスもないと思っていいです。

ハイエンドクラスのスマホを使いたい人は、中古の白ロムとかSIMフリー版のiPhoneを自腹で買わなくてはなりません。

新品で10万円前後、中古でも5万円以上はするので、割引サポートもなく購入するのは大きい出費ですね。

しかし「格安スマホ」には、数多くのSIMフリースマートフォンがあります。SIMフリースマホは、携帯会社に依存しないので、好きに選んで自由に使えます。

価格も1万円からあり、人気のミドルクラスは2万円台なので手軽に買えます。キャリアの安いスマートフォン代は、月額料金に含まれてると言われているので、この価格帯のスマホを買うと、差額分の出費を減らせることになります。

この他、キャリアで使っていたスマホもMVNOで利用できる場合があります。

ドコモで使っていたスマホは、ドコモ系のMVNOで使えます。auなら、au系のMVNOで使えます。ソフトバンクのスマホは、MVNOでは使えません。

ただし、SIMロックを解除すると、回線に制限されずに使えるようになります。auの場合は電話回線が、ドコモとソフトバンクと違うので互換性がないので注意が必要です。

富士通の「arrows M02」のようにVoLTEに対応していると、au系でも使えるのでお薦めです。

SIMフリースマホの一覧

自分で契約から設定までする必要がある

格安スマホのメリットは、ネット契約できることですが、その代わりに店舗で契約できないという事があります。

ネットを使うのが苦手な人や、自分で手続きをするのが不安な人は、店舗で契約した方が、面倒もなく安心できると思います。

ただ、このサイトを見ている人なら、公式サイトでの契約は難しくないはずです。

データSIM」ならクレジットカードがあれば今すぐにでも契約できます。

音声通話SIM」は本人確認書類、運転免許証や健康保険証、住民基本台帳カード(顔写真付き)などをスキャンか撮影してアップロードする必要があります。MNPをする人は、「MNP予約番号」も必要です。

SIMカードや端末が届いた後は、自分でSIMカードを端末に挿入してAPNなどの設定を行う必要があります。

SIMカードの挿入は簡単な端末や多少手間のかかる端末もありますが、マニュアル通りすれば誰にでも出来ます。

APN」の設定は、HPなどにも載っていますが、手順通りにすれば簡単にできます。

最近は、店舗でも契約できる「格安スマホ」も出てきているので、どうしてもという人はそちらを利用すれば良いと思います。

サポートは最低限

キャリアのように人件費を投じていないので、サポート体制はよくありません。

基本的に店舗を持っていないので、電話かメールでの対応になります。対面ではない分だけ対応がおざなりになりがちなので、我慢が必要な時もあります。

初心者レベルの質問には親切に対応してくれないと思うので、ある程度自分で調べたり使いこなせる必要があります。家族や友人など詳しい人がいれば問題ないですが。

どうしても不安だけど、「格安スマホ」を利用したい人は、「TONE(トーンモバイル)」がお薦めです。

TSUTAYAが運営しているんで、一部店舗で対応をしてくれます。また手厚いサポートも1,000円ほどの月額料金に含まれているので必要な人にはお得です。

Y!mobile(ワイモバイル)」も2980円の低料金ながら、キャリアなのでしっかりしたサポートが受けられると思います。

その他のMVNOも普及するに従い、サービス内容のみならず、サポート体制にも力を入れつつありあます。ただ安い分だけ限界があることも理解しておきましょう。

まとめ

最新のiPhoneやXperiaが欲しい人や長電話をしたい人、アフターケアなどサポートが不安な人、どうしてもキャリアメールを捨てたくない人はキャリアの方が向いているかもしれません。

逆にミドルクラスのスマホで十分な人や長電話はしないIP電話でも良い人や、キャリアメールは使っていないGmailで問題ない人なら、「格安スマホ」に変えると毎月の出費が激減します。

通信速度や機能などMVNOの使い勝手に不安がある人は、違約金縛りのない「データSIM」で試してみても良いと思います。

毎月数千円、人によっては5,000円以上も節約できるメリットを大きいと思う人は、「格安スマホ」のデメリットは意外と大した事ないです。

慣れると通信速度も安いスマホもフリーメールも不便に感じません。通話時間は気にする必要がでてきますが、月に1時間くらいなら平気です。

「格安スマホ」のメリットを感じた人は、キャリアの契約更新月を確認してください。新規で利用したい人は、今すぐでもOKです。