現在MVNOで使われている回線は、ドコモとauです。ソフトバンク系の格安スマホにワイモバイルがありますが、MNOなので実質ドコモとauだけと思っていいです。
しかし大半はドコモ回線を使っています。
au回線を使っているのは、「mineo(マイネオ)」と「UQ mobile」の2社だけといっても良い状況です。
au回線のMVNOを使う理由
au回線を使う理由は、auで使っていた端末をSIMロック解除しないで利用したい場合です。
せっかく格安スマホを使うのだから、持っているスマホを利用して無駄な出費は抑えたいものです。またドコモ用のスマホはSIMロック解除してもテザリングできない問題もありますが、au用はSIMロック解除すればテザリングできます。
他にもau回線を選択する理由があります。ドコモ回線と違って利用者が少ないため、通信速度が安定していると言う事です。
何が何でもau回線が良いという訳ではありませんが、優先的に選択したい人がいるのも事実です。
au回線で使えるスマートフォンは?
au回線は、ドコモとソフトバンクとY!mobile(ワイモバイル)とは決定的に違うところがあります。
それは、電話回線に使う3GにCDMA2000というものを採用している点です。
ドコモ、ソフトバンク、Y!mobileの3社は、W-CDMA方式を採用しているため、スマホなどの携帯端末に互換性があります。
しかし日本では、auだけがCDMA2000方式を採用している事から、他社回線と全く互換性がありません。
したがって、au回線を利用しているMVNOもCDMA2000方式に準ずるため、対応するスマホも限られてきます。
まず、auで販売されているスマートフォンは使えます。
対応する回線が同じなので、SIMロックを解除しなくても利用可能です。auから移ってきた人は、現在使用しているスマホにMVNO向けのSIMカードを刺しても問題なく使えます。
次にVoLTEに対応したSIMフリースマートフォンが使えます。
VoLTEとは、LTE回線を利用して高品質な電話ができる方式です。
現在、auはVoLTEに移行中で、「mineo」と「UQ mobile」も既に対応済みです。
そのため、VoLTE対応SIMスマートフォンなら、au回線でも電話が使える状況になってます。
ただし、SIMカードもVoLTEに対応している必要があるため、VoLTE対応スマホを利用したかったら、SIMカードの交換が必要になります。
と言っても、まだ対応したスマホは少ないです。
VoLTE対応SIMフリースマホの中で、断トツお薦めなのが、「arrows M02」になります。
価格は3万円ほどで、防水防塵に対応した耐久性の高さが特徴です。スペック的には、ミドルレンジクラスで、3Dゲームなど負荷の大きいもの以外なら普通に利用できます。
モバイルSuicaも使える「おサイフケータイ」やストラップホールなど国産らしい機能も付いています。
ワンセグ/フルセグや赤外線通信などは使えませんが、ネットや電話として利用する上では何の問題もありません。
iPhoneと比べてもかなりの低価格で必要十分な性能に国産という事で、SIMフリースマホの中でもトップクラスの人気があります。
現在、au回線で使える手頃なSIMフリースマホは、事実上「arrows M02」だけと言っても良いと思います。
「mineo」と「UQ mobile」の料金を比較
料金比較
データSIM(SMS付き) | 音声通話SIM | |||
---|---|---|---|---|
mineo | UQ mobile | mineo | UQ mobile | |
500MB | 700円 | – | 1,310円 | – |
1GB | 800円 | – | 1,410円 | 2,980円(ぴったりプラン) |
3GB | 900円 | 980円 | 1,510円 | 1,680円 3,980円(たっぷりオプション) |
5GB | 1,580円 | – | 2,190円 | – |
10GB | 2,520円 | – | 3,130円 | – |
データ無制限 | – | 1,980円 | – | 2,680円 |
「UQ mobile」のセットプランの料金表
データ容量 | 通話時間 | 特典 | 契約期間 | 月額料金 | |
---|---|---|---|---|---|
ぴったりプラン | 2GB(倍増中) | 30分 | スマホ無料 | 25ヶ月 | 2,980円 |
たっぷりオプション | 6GB(倍増中) | 60分 | スマホ無料 | 25ヶ月 | 3,980円 |
「mineo」と「UQ mobile」どちらもauプランにはSMS機能が標準で付いています。
「mineo」は、500MB~10GBまで幅広いプランがあります。
「UQ mobile」は、3GBとデータ無制限(500kbps)の二つのプランと、無料通話とスマホの月サポ付きセットプランがあります。
「3GBプラン」で比較すると、データSIM、音声通話SIMともに「mineo」の方が安いです。特に音声通話SIMは、170円も違います。3GBを選択したい場合は、「mineo」の方がお得だという事になります。
しかし、「UQ mobile」には、定額通話付きの「ぴったりオプション」があります。データ容量2GB(倍増中)に30分の無料通話、スマホが無料になる月々サポートが付いてきます。電話の利用が多い人には、こちらのプランが安上がりです。「たっぷりオプション」を付けるとデータ容量6GB(倍増中)に60分の無料通話となり、さらに割安になるでしょう。
サービス内容比較
mineo | UQ mobile | |
---|---|---|
ターボ機能 | あり | あり |
データ繰り越し | あり | あり |
バースト転送 | あり | – |
データ追加 | 100MBで150円 | 100MBで200円、500MBで500円 |
通話お得プラン | IP電話 携帯電話へ18円/1分 固定電話へ8円/3分 |
30分定額(ぴったりプラン) 60分定額(たっぷりプラン) |
留守番電話 | 300円 | 380円 |
キャッチホン | au無料、ドコモ200円 | LET無料、VoLTE200円 |
家族割 | 最大250円(1回線50円) | – |
データシェア | あり | – |
解約手数料 | なし(MNP時は11,500円) | 通話SIM(12ヶ月間、9,500円) |
「ターボ機能」と呼ばれる高速と低速通信を自分で切り替えられる機能や、余ったデータを翌月に繰り越して使える「データ繰り越し」システムはどちらにもあります。通信容量の節約に役立つ機能を両社共に備えているのは優秀です。
「バースト機能」は、通信速度が低速でもネットにアクセスした初速だけ高速通信状態になる機能です。数秒間ですが速くなるので、webサイトの閲覧が低速状態でも快適になります。この機能は、「mineo」だけ搭載しているようです。
データの追加は、100MB単位だと「mineo」が割安ですが、500MB単位だと「UQ mobile」の方が割安になっています。データの追加自体は割高になるので、極力避けた方が良いです。しかし「UQ mobile」は、3GBプランが最大なので足りない人は仕方ないです。
電話関係だと、「UQ mobile」は「ぴったりプラン」に30分間だけ通話し放題が付いています。セットプランなので月額料金は高いですが、30分以上電話をする人は割安になります。
「mineo」の方は、「IP電話」の「LaLa Call(ララコール)」があります。音声品質は良くないですが、携帯電話へ18円/1分、固定電話へ8円/3分と携帯電話料金と比べてかなり安くなっています。アプリユーザー同士なら無料なのも超お得ですね。
留守番電話とキャッチホンは両社共にありますが、「mineo」の方がau回線のキャッチホンが無料で、留守電も安くなっています。
家族割りは、「mineo」だけあります。1回線あたり50円引きで、最大5回線までなので、最大で、250円割引きされます。
データのシェアも「mineo」だけにあります。家族同士でシェアできる「パケットシェア」や友人知人とシェアできる「パケットギフト」、ユーザー同士でシェアできる「フリータンク」と「チップ」があります。
「mineo」に解約手数料はありません。厳密にはMNP転出する時に違約金相当の金額を請求されます。電話番号を捨てても良いなら違約金なしで解約できます。
「UQ mobile」は携帯電話の無料通話があるくらいで、全体的には「mineo」の方が優秀なようです。特に家族割りや通信容量のシェアが充実しているので、家族で利用したい人は断然「mineo」になります。
「UQ mobile」は、携帯電話品質で電話を安く使いたい人に向いていると思います。
まとめ
「mineo」は、500MBで700円の低料金プランから10GBで2,520円の大容量プランまで選択肢が豊富になっています。
家族割りや豊富な通信容量のシェアは、家族や友人同士で利用すれば、かなりの節約が出来るので得ですね。
IP電話の「LaLa Call」を利用すれば、アプリユーザー同士なら無料になるので、電話代を気にせず長電話できます。
「UQ mobile」のプランは2つだけですが、1GBで800円なので、「mineo」の500MBプランより容量単価が安くコスパが良いです。
また、データ容量無制限プランもあるので、10GBでも足らない超ヘビーユーザーには最適なプランになります。
定額通話やスマホがセットになった「ぴったりプラン」も人によってはコスパが高いのでお得になるでしょう。
個人的な意見を言うと、大抵の人には「mineo」を勧めます。料金プランも豊富なので、懐具合に合わせられます。またドコモプランもあるので、ドコモ回線のスマホを使いたくなったら切り替えるのも簡単です。ただしSIM交換の手数料は必要です。
「UQ mobile」は、通信速度の速さと安定が全MVNOでもトップクラスです。データ無制限も500kbpsと遅めですが、安定しているので、低画質動画やネットラジオ、音楽配信程度なら使い放題です。毎日ネットをしまくってる人にお薦めですね。
家族で節約したい人は、「mineo」公式サイトで詳しい内容を確認してください。
ネットを無制限で使いたいヘビーユーザーは、「UQ mobile」公式サイトで詳しい内容を確認してください。